霞ヶ関に座って聞こえてくる声 ~霞ヶ関考②

厚生労働省で私が昨年度いた係の現在の係長から、「ブログ更新を楽しみにしているから毎日更新頑張って」と電話で言われました。
いやはや、もったいないお言葉で、それなのにお粗末なブログ内容でお恥ずかしい限りですが、SGC係長のために頑張って今夜も更新します。(笑)

厚労省建物前回、前々回のブログにて、「霞が関が現場(国民生活)から遠い」ということを書き、また、霞が関が現場(国民生活)から遠いのは単なる事実であり、当たり前のことであって、そのこと自体が問題では全くないということを書きました。

霞が関は、国全体の大きな枠組みのことを直接的に扱うことができる唯一の組織で、だからこそやるべきこと(やれること)があるはずなのに、細々とした事業を一生懸命作ろうとしていることにものすごく違和感がありました。
(もちろん、小さいことだけでなく、大きなことも霞が関はやっていましたが。)

そして、その細かい事業を国がやるための手段として使われるのが、いわゆる「ひも付き補助金」というシステムです。

「ひも付き補助金」とは、国として地方にやってほしい事業(メニュー)を提示し、地方自治体(県・市町村)は、そのメニューの中から事業を選ぶシステムのことです。

国は、自分たちが考えた事業をやってほしいので、その事業費の1/2とか1/3とか、時には2/3を負担することで、地方に「是非やってみて!」と働きかけます。

地方は地方で、自前で中身を全て考えて、経費も全て負担して事業やっていくよりは、国が用意する『メニュー』の中から選んだほうが、何かあったら「国が考えた事業だから」という言い訳もできるし、お金も一部は国が出してくれるし、財政的にも助かるという理由で、ひも付き補助金を利用してきました。

結果として、全国の自治体が、国が作る同じメニューの中からチョイスしていくだけですので、ある意味において、日本中が霞が関のコントロールを受けてきたとも言えます。

今回の民主党代表選で、小沢さんが訴えていたのが、この「ひも付き補助金の撤廃」です。

「ひも付き補助金システム」を廃止することにより、霞が関が「金」や「権限」を持つのではなく、地方に最初から「金」も「権限」も持ってもらおうという考え方です。

これにより、官僚による一括支配を終わらせ、地方の創意工夫により、より各地域に即した政策を実行することができ、日本がよくなる!というものでした。

私は、この考えに大賛成です。
(財源捻出の手段としているならば懸念は残りますが。これについては長くなるので、また今度。でも、それも飲み込んで、この考えに賛成です。)

戦後から高度経済成長期には、その霞ヶ関による中央集権システムがうまく機能してきたわけですが、これだけ世の中が多様化している現代社会において、国が何もかもコントロールしようというのには無理があります。

また、冒頭から述べているとおり、霞が関は現場(国民生活)から遠いので、今どういう政策を打つべきなのかということに関し、状況把握にどうしても時間がかかります。

仮に、国の担当者がアンテナが高く、状況把握が早かったとしても、大事なことになればなるほど国会や財務省などを通して物事が決まっていくわけで、スピーディーに手を打っていくのはかなり難しくなります。

加えて、霞が関に座っていますと、「大きな声」がよく聞こえてきます。
業界団体や特定の力のある政治家の声です。

もちろん、それが一概に「悪」であるというわけではありません。
ものすごく的確な意見であることもあると思います。

霞ヶ関に座っていて、非常に至難の業なのは、聞こえてくる声をどう聞き分けるかということ。
「大きな声」と「多くの声」は違うということです。
本当に必要とされている政策はなんなのか、「多くの声」を聞き分ける能力が必要です。
霞ヶ関に座っているだけでは、相当のバランス感覚がないと、その違いに気づくことはできないと思いました。

そして、ここで出てくるのが「地方分権」です。
社会にある問題が出てきたときに、それを一つ一つ霞ヶ関が吸い上げ、打開策を考えて、国会を通した後に、やっと政策が実行される・・・・・なんてやっていては時間がかかり過ぎるので、地方できることは地方でやろうということが「地方分権」です。

・・・・・・・・・・・・今夜も遅くなってしまったので、中途半端ですが、ここで終わります。
「地方分権をするにあたって地方側がしなければならない覚悟」や、「地方分権が進んだときにこそ、私が考える霞ヶ関がやるべきこと」などを、明日以降書きたいと思います。

私は霞ヶ関で働かせてもらって、官僚の皆さんが、本当に優秀で、一生懸命に身を削りながら真剣に頑張っていらっしゃるというのを肌で感じることができました。
地方分権は必要だと思っていますが、官僚(霞ヶ関)は要らないということは思っていません。
地方の立場として、これを国がやってくれるといいのだけどなと思ったことを書いてみたいと思います

6 thoughts on “霞ヶ関に座って聞こえてくる声 ~霞ヶ関考②”

  1. ブログ拝見させてもらいました!
    気の利いたコメントは思いつきませんが、宮崎にこれだけの熱意がある人物がいるってだけで心強いし、励みになります!
    日々、忙しいなかでの更新は大変だと思いますが、応援すっかい頑張ってくり(^-^)

  2. >たまごクンさま
    コメントありがとうございます!
    一緒にワクワクする宮崎づくりをしていきましょう!!
    よろしくお願いいたします。

  3. 今日ニュースで見たけど
    県庁での企画が知事賞とった?
    名前があったよ
    西都から応援してるよ

  4. 知事賞おめでとうございます。
    数日前に崎ちゃんの活躍をテレビで拝見しました。
    がんばっていますね(*^-^*)
    これからも応援してますよ☆

  5. >KKWさん
    ありがとうございます!!
    嬉しいです♪
    一つ一つ頑張っていきたいと思います!!
    ジェットスキーもご活躍ですね!
    ジャズも大人になりましたね~。

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