フライトドクターの挑戦。 ~宮崎の空をドクヘリが飛ぶ日

フライトドクター一昨日、読み終えた本のことを書きます。
本のタイトルは、「救命救急フライトドクター 攻めの医療で命を救え!」(著者:岩貞るみこ)です。
フジテレビ月9ドラマ「コード・ブルー ~ドクターヘリ救命救急」のロケ地にもなった千葉北総病院のノンフィクションです。

本の紹介文は以下のとおり。

「患者を病院へ運ぶ」から「医師が現場へ向かう」へ。救命救急は時間との戦いです。一秒でも早く医師が患者をみる。それが命を左右します。攻めの医療の切り札である“ドクターヘリ”を飛ばすこと、命を救うことに全てを懸けた、日本での“ドクターヘリ”の草分け的存在、日本医科大学千葉北総病院救命救急センターの闘いを描きます。

宮崎県でも来年春にドクターヘリが運航開始予定なのですが、私もその準備に昨年度から関わっています。
先進地である千葉県のこの病院や消防関係機関(救急隊)などにも実際に足を運んで勉強もさせてもらっており、本の中に知っているお名前や説明を受けた救命の事例などが多く出てくるので本当にリアルに読むことができました。

この本は、県庁内の私とは別の部署の方ですが、ドクヘリ関連事業について『縁の下の力持ち』でたくさん支えてくださった方が、「是非読んでみて」とプレゼントしてくださいました。
その方も、知っている先生(医師)のお名前が出てくるのもあるなど、感動しながら一気に読んでしまわれたそうです。
(私の息子が大きくなったら、是非読ませてあげてとのこと。とっても嬉しかったです。ありがとうございます!)

そして、その知っている先生とはK先生という医師の方で、本の文中にも実際に書かれていますが、いつか宮崎の空にもドクヘリを飛ばしたいという思いで、この病院に5年間修行に行かれていました。
しかも、千葉北総病院に行かれる頃は、宮崎県には全くドクヘリの計画は無かったのです。
それでも、「いつの日か」という思いで、千葉に行かれました。

そして、その後、宮崎でもドクヘリを配備することに。
今年の春から、千葉北総病院から宮崎大学に来られて、救急医療の現場をこなしながらドクヘリの準備を進めていらっしゃいます。

私自身、この先生の情熱に感銘を受けながら、いろいろ一緒に仕事もさせてもらっているところですが、この本を読んで、その先生が日本トップクラスの救急医療の現場でドクヘリ修行を積んでこられた苦労の様子を改めて頭の中でイメージすることができて、もっともっと自分自身頑張らねばと思いを新たにすることができました。

また、この本は、漢字に全て振り仮名が付いており、若い世代と言いますか子供にも読んでほしいという思いがあるのだろうと思います。
丁寧な取材のもと書かれているノンフィクションで、非常に鮮明にその時の様子を想像することができ、大人も子供も一気に読んでしまえるような本です。

是非とも多くの方に読んでいただき、宮崎の空を来年から飛び始めるドクヘリが、あんなに熱い思いを持って本当に苦労されてきた若き医師の努力の結果なのだと思っていただけると大変幸いです。

ドクヘリは普通のヘリよりかなり小さめでして、ちょっとした広場や駐車場などにも飛び降りてきますので、県民の皆さまにも御協力と御理解をお願いする場面が多く出てくると思います。
何卒よろしくお願いします!

5 thoughts on “フライトドクターの挑戦。 ~宮崎の空をドクヘリが飛ぶ日”

  1. 数週間前、NHKの番組『Deep People』で日本各地から集まったフライトドクター三名の方々が出演されその苦労とやりがいを話されていたのを思い出しました。
    過酷な条件の下での仕事は難しくもあり、人の命を左右するという意味では心労も並大抵のことではありません。
    だからこそ失われようとしていた大切な命を救った瞬間は大きな喜びと充実感があるのでしょう。
    その『命』を救うドクターヘリが、宮崎の空を飛び回る来春を心待ちにしています

  2. >oyaziさん
    その『Deep People』に出ていらっしゃった1人の方が、まさにこの本の舞台である千葉北総病院の先生です。
    また、長崎の先生もいらっしゃったかと思いますが、今度11月に宮崎で開催される九州沖縄ブロック災害医療訓練について、私が担当で準備を進める中で、いろいろアドバイスをもらっている方です。
    宮崎も追いつけるよう、また過酷な状況を少しでも緩和し、やりがいをもってやっていただけるよう頑張ります。

  3. ご紹介、ありがとうございます!
    来春から運航開始なんですね。
    消防の体制や受け入れ病院の協力など、千葉とはまた違う環境で大変だと思いますが、がんばってください。
    応援しています!

  4. 岩貞さん御本人からコメントいただけるなんて感激です!
    今日は仕事で金丸先生と会っていたところです。
    微力ではありますが、金丸先生を支えて、宮崎の救急医療が良い方向に向かうきっかけとなるよう一生懸命頑張りたいと思います。
    ありがとうございます!

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