【ウイルスの次にやってくるもの】

「きちんと手を洗うだけで、感染する確率はぐんと下がる」
「でも、心の中にひそんでいて、流れていかないものがある」
「そいつは、暗いニュースや間違った情報を、たくさん食べて、どんどん育って、そして、ささやく」
「誰にもまだ分からないことを、『誰かが隠しているのだと』」
「そいつは、人から人へと広がっていく」
「『あの人が病気になったのは誰のせい?』『ウイルスが広まったのは、あいつのせいだ!』」
「そいつは、まわりに攻撃をはじめる」
「人と人が傷つけあい、分断が始まる」
「そいつは脅かす」
「『もしも感染していたらどうする?』『あんな風に言われたらどうする?』」
「みんな熱があっても隠すようになる」
「具合が悪くても、元気なふりをするようになる」
「もう誰が感染しているか分からない」
「ウイルスがどんどん広がっていく」
上記は、日本赤十字社が制作した『ウイルスの次にやってくるもの』という動画に出てくるメッセージの一部です。
(日南市長は、日本赤十字社宮崎県支部日南市地区の地区長の立場もあります。)
文章中に出てくる「そいつ」の正体は、以下のURLから動画をご覧になると分かります。
みなさん、不確かな情報をうのみにしないで立ち止まって考えてみましょう。
全国各地で、感染した人やその家族、治療にあたった医療関係者本人やその家族に対する誹謗中傷や根拠のない差別的な書き込み等がインターネット等で見られ、また、そのような言動・行動が現実に起きています。
新型コロナウイルス感染症に関連して、不当な差別、いじめ等の人権侵害はあってはならないことです。
そして、今回の日赤の動画にも、この問題の先に起こりえることが書かれている箇所があります。
「『もしも感染していたらどうする?』『あんな風に言われたらどうする?』」
→「みんな熱があっても隠すようになる。」「具合が悪くても、元気なふりをするようになる。」
誹謗中傷をする人たちによって、感染防止に必要な情報を得ることができなくなり、結局、自分たちの首を自分たちで締めていることになりかねません。
この問題は、感染症専門医の神戸大教授も指摘をしています。
以下の記事をご覧ください。
「感染者たたき、感染者の謝罪は自分たちの首を絞める 岩田教授に聞く「誰でも感染する」怖さ」
冷静に、客観的に、恐怖を知り、感染予防への行動をしつつ、
皆さまの言動について、インターネット上でも、日頃の周りの方との会話においても、冷静に適切にお願いいたします。