報道のとおり、新型コロナウイルス対策の特別措置法に基づく緊急事態宣言について、政府は、宮崎県を含む39県で解除することを正式に決定しました。
河野知事は「緊急事態宣言の解除という大きな節目は安全宣言ではなく、引き続き警戒をしていく。(中略)早期の終息、早い経済の立ち上げを目指していきたい」とコメントしています。
つまりは、「警戒は必要だが、経済も早く回復しなければ」ということです。
しかし、県民の側からすると、どこまでが良いことで、警戒は何を持って警戒なのか、事の性質上、どうしても現実の判断は難しいです。
知事の今夜の記者会見上でも、記者から「飲みに行きたいけどいいんだろうか?と思っている県民も多いのではないか」という問いがありました。
とすると、「どこまでしてよいのか分からないので、自粛して外食はやめておこう」と県民が思ってしまうと、経済の回復にはいつまでも至りません。
また、「自粛警察」や「コロナ自警団」という言葉まで出てくるように、ある程度までは行動(経済活動)して良いと本人は思っていても、同調圧力によって、「批判されるかもしれないから、じっとしておこう」と思われてしまっても経済の回復には至らないわけです。
そこで、「事業所(店)も、消費者(客)も、注意すべき事項はあるが、経済活動はしっかりしていきましょう」という目印となるのが「グリーンフラッグ」です。
市のHPに明示していますが、2つのことを消費者側にお伝えすることを目的としています。
①感染予防対策を行い、安心して利用できる事業所(店舗)であること
②安心して外食や買い物ができる期間であること
①に目がいってしまいますが、②がとても重要です。
つまり、今は、外出して買い物や外食などをしてよい「期間」だ!ということです。
普段 私は、仕事を終えて、子ども達を保育園等にお迎えに行くのですが、今日、保護者の方に「今夜は飲み会がありますけど、行ってもいいんですよね?」と聞かれました。
同調圧力を感じてしまうからかなと思いつつ、やはり、どこまでしてよいのか自信がない市民の方が多いのを実感します。
日南駅に「グリーンフラッグ」を掲げたのは、そこを分かりやすくしなければ、日南の経済回復はないと思ったからです。
そして、河野知事の記者会見にもありましたように、コロナ以前のように何もかも良いのではなく、感染対策の注意事項を守っていきましょうという思いも「グリーンフラッグ」には込められています。
加えて、「グリーンフラッグモデル」は、『事業者による感染拡大防止への努力を見える化すること』も目指している事の1つです。
これは、複数の事業者さんから「感染防止の努力はしているんだけど、なかなか市民に伝えられないので、この取り組みはありがたい」との声をいただいており、
また今日も、まだグリーンフラッグの無料配布前なのですが、取りに来ようとされた方も複数いらっしゃったようです。
(なお、グリーンフラッグは、市が用意したもの以外を掲げてもらって構いません。それぞれの業種・業態に即した感染対策の取り組みを、それぞれで創意工夫して発信していただきたいと思います。)
また、今回の「グリーンフラッグモデル」は、テレビニュースに大きく取り上げていただいたからか、
日南市の独自の取り組み(基準)と思っていらっしゃる方も多いようですが、
(※各局民放のニュース動画です。↓)
宮崎県のガイドラインの考え方、チェックリストなどを踏襲しています。
仕組みは、全く同じです。
(以下が、該当する県のHP。↓)
このチェックリストの一番下に、
「重要マーク(※)が付いている項目について、基本的に遵守している店舗は、県が作成した「ガイドライン遵守」のチラシを掲載して構いません。チラシは県庁HPからダウンロードしてください。」(抜粋)
と書いてあります。
(県作成「ガイドライン遵守」チラシはコチラ→https://www.pref.miyazaki.lg.jp/…/51345_20200508210425…)
日南市の「グリーンフラッグモデル」HPに掲載している「安心して来店できる店づくり宣言(チェックリスト入り)」に記載のチェックリストは、県の重要マーク(※)の項目と同じです。
そして、「県作成のガイドライン遵守チラシ」にあたるものが、「グリーンフラッグ」というわけです。
そのチェックリストの中身ですが、「事業者(接待を伴う飲食店以外)向け」を書き出しますと、
(1)県外の方へ来店自粛を徹底しているか
(2)体調不良の方が参加しないように、ポスター等による掲示や呼びかけの工夫を行っているか
(3)主に手が触れる場所を消毒用アルコールや次亜塩素酸ナトリウムを含有した消毒液で定期的に拭き取りしているか
(4)人を密集させない環境を整備しているか
の4つです。
宮崎県が示しているチェックリストが変更になれば、この項目も変更します。
特に、県外との往来については、今後変更になる可能性はあると考えていますので、即応してまいります。
(1)と(2)については、同じHP内にダウンロードできるようにしている以下のチラシを掲示していただければクリアと考えています。
→県外客や体調が悪い方への来店自粛チラシ
なお、接待を伴う飲食店のチェックリストは、項目が多く、内容も厳しいところがあります。
特に、入店者の氏名・連絡先の記録です。
感染拡大を抑えてきたと評価されている韓国において、大規模なクラスターがナイトクラブで発生し、来店者の追跡に苦労をされている報道があります。
この問題がある限りは、接待を伴う飲食店の場合、来店者の把握が必要と考えており、常連客でその後に連絡がつく場合は良いのですが、初めてのお客さんなどは相手方の把握が必要となってきます。
このグリーンフラッグモデルは、実施前に、飲食業組合と社交業組合の日南支部長それぞれに説明に伺い、異論はなく、趣旨を理解していただき、スタートしています。
その際には、「早く通常に戻ると良いと考えている」「自分の店でも県外を断り、消毒や席を空けるなどの努力をしている」というお話もありました。
事業者の皆様は、消毒の徹底など、様々な努力をされていらっしゃいます。
それなのに、売り上げは厳しい状態です。
地域経済の回復を目指す上での一番の壁は、「消費者側の意識」だと思っています。
グリーンフラッグの考え方を一番に伝えたいのは、「消費者側となる市民の皆様」です。
できましたら、応援消費という意識も持っていただきながら、地域のお店を利用していただきますようお願いいたします!