私の日南市長としての最後の市議会定例会を無事に終えることができました。

昨日、私の日南市長としての最後の市議会定例会を無事に終えることができました。
市長選挙が近づいておりますので、これまで継続している重要政策は盛り込みつつも、骨格予算になります。
無事に可決され、全日程を終えて、ホッとしているところです。
そんな中、最終日に、私(市長)に対する問責決議案が、賛成9、反対9の可否同数となり、濱中議長の判断で可決となりました。
賛成討論が1人、反対討論は3人も立つなど、真っ二つに分かれての論戦となりました。
内容は、田中利郎前副市長の一連の逮捕に関する責任を問うものです。
提案者は、杉尾麻起子議員で、賛成者(共同提案者)は、共産党の井福秀子議員と社民党の岩永憲明議員です。
では、「問責決議」とは何なのか。
「国や地方自治体の議会において、首長など特定の地位にある者について、その責任を問う旨を意思表示した議決」です。
また、この問責決議は、法的拘束力がありません。
それもそのはずで、「議会として、市長に責任があるんじゃないか!」と意思表示をするだけなのが問責決議なのです。
今回の決議案ですが、最後に趣旨が書いてありますので、要するにそこが私に言いたいことになりますから、その部分を抜き出して書きます。
「よって日南市議会は、﨑田恭平市長に、田中利郎前副市長の任命権者として、また、今回の事件発生における市政の責任者としての責任を問うものである。」
これに対して、私は、決議可決直後のマスコミによる囲み取材で、
「決議内容は、『市長としての責任を果たして欲しい』ということなので、既に立ち上げている第三者の外部有識者による入札制度を検証する委員会などで、しっかり自らの責任を果たしていきたい」という旨で答えています。
NHK宮崎ニュース
https://www3.nhk.or.jp/…/miyazaki/20210318/5060008935.html
その通りシンプルな話であって、私自身、市政の責任者である市長として、その責任を果たさないといけないと思っております。
ただ、今回の決議文が目指していることは非常に抽象的であり、辞職勧告でもなく、具体的に何かを求めるわけでもない内容で、「副市長の任命権者としてと、市政の責任者としての責任を問う」ということであります。
このようにあえて抽象的に表現しているのには、理由があると思われ、今回のように表現された決議文であると、他の議員さんたちからすると、実際には反対をすることは難しいわけです。
「反対してしまうと、市長に全く責任がない」と議員として認めたように見えてしまうからです。
なので、今回の決議文は、「全会一致」となることを目指して文章が構成されています。
事実、私も「責任がある」と考えており、自らの責任で第三者の外部有識者による検証委員会を立ち上げました。
「しっかりと責任を果たしていきたい」と一貫して申し上げています。
そのような決議文なのに、実際には、反対が半分の9票も入り、反対討論が3人も立つこととなりました。
繰り返し述べますが、私に責任がないと言っているわけではありません。
このような事態になり、市民の皆様にご心配をおかけしていることに対し、申し訳なく思っており、当初よりお詫びを申し上げています。
その上で、私自身の責任として、他の事例であれば、裁判終結後に置かれることの多い検証委員会を早急に立ち上げ、既に3回開催し、今月末には中間報告を受け、一定の方向性を示すスピード感で進めています。
決議文の中で、論拠としているのは、次の3点です。
・副市長の処遇について速やかに対応しなかったこと。
・罪を疑われることをした時点で、市長の任命責任がある。
・任期満了の日が判決前になることは明白であり、現時点で判断できないとするのはおかしい。
これに対し、まず、自民党の谷口慎二議員が、「捜査が動いている中で、当初は3回の逮捕が重なることは予想できないのであって、結果から見て、後から遡って問題があるとするのは論理的におかしい」「“推定無罪の原則”があり、判決が出ていない状況では判断できないのはやむを得ない」という指摘があり、
同じく自民党の鈴村和枝議員からは、「任命したのは市長だが、その人事案を承認したのは日南市議会だ。自らの責任を振り返る機会を設けることなく、市長だけに責任を押し付けるのはおかしい」と反対討論をされました。
これに加えて、公明党の黒部俊泰議員が、「市長は、第三者の外部有識者による検証委員会を立ち上げ、自らの責任を果たそうとしている」と反対討論をされました。
結果、賛成と反対が同数の9票となり、濱中議長の判断により、可決となりました。
この問責決議を受け、報道が流れて1日が経ちましたが、秘書室や市の代表電話に私の責任に関する苦情等は無く、反対をされた市議の皆さんへも無いそうです。
冷静に市民の皆さんが見てくださっているのだなと思います。
残り約1か月の任期でありますが、入札制度に関する制度改革の方針(中間報告)を取りまとめ、
また、ワクチン接種の準備などの重要な仕事もありますので、最後まで自身の責務に取り組んでまいりたいと思います。